適性検査は、中途採用時にも課されることが多く、適性検査の得点によって次の選考へ進むことができないことになるなど、選考過程においては重要な位置づけとなっています。
中途採用では参考程度にしか見ないということもよく言われますが、逆に言えば「少なくとも参考にはされる」ということなので、気を抜かずに取り組むべきでしょう。
少しでも『中途採用の適性検査なんて形式的にやっているだけ』という気持ちをもって転職活動をされている方は非常に危険です。
素晴らしい経歴を持ち、コミュニケーションスキルが高い方でも採用見送りになる可能性があるのが適性検査なのです。
適性検査は主に計数処理能力や言語能力を見る「能力検査」と、性格を分析する「性格検査」の2つを課せられるのが一般的です。外資系企業などでは、能力検査の中で英語能力を見るようなものもあります。
適性検査の受検方法としては、コンピュータを使うものと、ペーパーテストの2通りがありますが、最近ではコンピュータ上で回答するものが多くなっています。基本的には自宅PCで受験する場合は多いですが、企業へ出向いて受験することや、テストセンターと言われる会場を予約して受験することもありますので、採用試験を受ける会社の指示に従ってください。
適性検査の判別方法
適性検査の種類としてはSPIが最も有名であり、広く使われていますが、適性検査=SPIというのは間違いです。もちろん、SPIの可能性もありますが、世の中で適性検査と言われるものはSPIをはじめ、玉手箱、WEB-CAB、TG-WEB、TALなど数多くあります。テストの種類によって問題は全く違うので、SPIの対策をすれば良いかというとそうではありません。そのテストの対策をする必要があります。
まずは自分がどの種類の適性検査を今から受けるのかを知り、そのテストに即した対策を進めていきましょう。
テストの種類を知る方法は、エージェントに聞く、Webでその企業が何を使っているか調査するという方法もありますが、それでも分からない場合は、実は企業から送られてくる適性検査ページのURLから知る方法もあります。
ここでは、企業から送られて来た案内からテストの種類を判別する方法を記載します。
※以下の記載は2017年11月現在のものであり、受験時期によっては文字列の変更がある可能性があります。予めご承知ください。
≪URLに含まれる文字列から適性検査を判定≫
文字列/適性検査の判別
arorura.net / Webテスティングサービス
asessment.c-personal.com もしくは assessment.e-gitest.com / TG-WEB
tal-sa.jp / TAL
e-exams.jp / 玉手箱 or GAB or WEB-CAB
※WEB-CABを課す企業はある程度限られるため、CABが出題される企業で無い場合は、玉手箱 or GABと考えると良い
試験科目判別方法
例えば、GABひとつをとっても、すべての範囲から出題されるかというとそうではなく、企業から送られてくる案内により、更にどの分野が出題されるかまで知ることができる。
①Webテスティングサービスの場合
解答時間が『約35分』と書いていない → 課されるのは性格テストのみ
②玉手箱 or GABの場合
9分50問 → 四則逆算型
20分20問(35分35問etc) → 空欄推測型
15分29問(25分52問,35分40問・・・etc) → 図表の読み取り型
※空欄と図表の区別が35分の場合どちらか推測することができないので注意
③TG-WEBの場合
言語が12分で非言語が18分 → TG-WEB(旧タイプ)
言語7分で非言語が8分 → TG-WEB(新タイプ)
適性検査対策方法(能力検査編)
実際の対策方法ですが、本を一冊買って傾向を掴むことは大切ですが、「数」と「解く速さ」に拘って対策してください。
「数」とは、問題数のことです。本を斜め読みし、こんな感じで出るんだなというだけでは、おそらく本番で撃沈します。Web上で公開されている問題でも良いですし、古本屋で数年前に出版されたものでも良いと思いますが、とにかく自分の手で問題を多く解くことを心掛けてください。単純ですが、小手先のテクニックで乗り越えるのは難しく、やはり問題を解けるようになるには、自分の手を動かし、汗をかくしかないと思います。
そして、「解くスピード」についてですが、適性検査を時間内にすべて解答できる方は、ほとんどいません。たいていが時間切れで複数が白紙回答になるはずですが、適性検査はそのように制作されているので、ここは安心してください。
とは言え、じっくり考えすぎて半分もいかなかったでは問題です。玉手箱などを経験した方は分かると思いますが、適性検査の制限時間は思ったよりも相当短いです。気づいたら終了時間が近くなっているなんてこともよくあります。そうならないように、自宅で学習する時も、問題文は速読で理解し、計算問題は頭をフル回転してとにかく早く解く訓練をしてください。
適性検査対策方法(性格検査編)
性格検査はそもそも対策すべきだろうかという問題があります。
例えば、データサイエンティストを目指しているのであれば、「(仮に苦手でも)分析することが好きだ」という選択肢を選ぶのがセオリーかもしれませんし、プライム企業で顧客折衝経験をするのであれば、「(仮に苦手でも)人前で話すことが得意だ」という選択肢を選ぶと評価は高くなることがあると思います。
世の中には、内定を得るためには嘘をついてでもその職種が求める性格に合わせなさいという対策方法があります。これは有名な適性検査対策本にも書かれています。
確かに、そのような対策をしていけば内定に近づく可能性はあると思うので、企業の内定を得ることがゴールであればそれでいいと思います。
しかしながら、入社後は本当に幸せでしょうか。その会社の社風に溶け込むことはできるでしょうか。任される業務は精神的な負担にならないでしょうか。それ以前に、面接でのあなたと性格検査結果で大きなギャップはないでしょうか。
対策をするかしないかについて、どちらが正しいのかということのは、一概には言えません。ただ、あなたの性格を素直に伝え、それを含めて採用に至ったのであれば、その会社とは長く良好な関係を築くことが出来るかもしれません。
適性検査を受けるにあたっての注意事項
適性検査を受けるにあたって、期限ギリギリに受けるのは余程のことが無い限り避けるべきです。
大抵の企業では、受験期限を〇月〇日の23:59までとしています。
そして、意外と多くの方が期限当日の22:00や22:30頃から受け始めようとしてしまいますが、当日のシステムトラブルの発生の可能性などのリスクヘッジをしていなかったために、なぜか受けようとしてもうまくシステムに繋がらず、結果として受験期限までに回答が出来なかったためにお見送りというケースも出ています。
ネットカフェへ行くにもそのような時間もなくタイムオーバーということが無いように、必ず期限の前日までには受けるように心がけてください。
せっかく対策したものが水の泡となってしまいます。
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